

本記事ではこんな疑問や悩みをバッサリ解決していきます。
まず結論から言うと、
- 転職は裏切り行為じゃない
- 罪悪感を抱いても誰も得しない
とは言っても裏切りだと思われたらどうしよう、とか罪悪感が消えないという人もいると思います。
そんなあなたのために、転職が裏切りと思われる理由から順番に考えていきます。
これから転職する、という方は『転職する罪悪感と向き合う5ステップ』は事前に見ておけば予防できるかもしれません。
転職は裏切りじゃない
改めて。
はじめに結論を言っておきます。
転職は裏切りではありません
心配に思う人が多いので、ちょっと細かいですがきっちり確認していきたいと思います。
裏切りとは?
そもそも裏切るとはどういうことか辞書をみてみましょう。
Wikipediaやgoo辞書などでは次のように書かれています。
味方を捨てて敵方についたり、約束・信義・期待に背いたりすること。
つまり、約束通りであれば裏切りではないってことですね。
会社と労働者の関係
ここで、会社と僕たち労働者の関係を考えましょう。
雇用契約で結んだ関係
それ以上でも以下でもありませんよね。
上司や同僚にいたっては、契約すら結んでいません。
だから転職は裏切りじゃない
裏切りとは約束を破ること。
雇用契約とは会社と労働者の約束。
つまり、雇用契約を守っていれば、転職に限らず裏切り行為にはなりません。
転職が裏切りと言われる理由
では、なんで転職が裏切りだと言われるのでしょう?
裏切りだ、と言う側の立場に立って考えてみます。
だいたい次の5つで説明がつくはずです。
- 終身雇用が常識
- 退職後のコスト
- 育ててやったのに
- 嫉妬・自己正当化
- 仲間意識
順番に内容をみていきましょう。
終身雇用が常識
転職が裏切りだと思う理由1つ目は、『終身雇用の流れ』です。
いわゆるおじさんおばさん世代にとっては、定年まで勤めあげるのが常識。
なので、常識的じゃない行動を取る=会社への裏切りと考えるわけです。
退職後のコスト
転職が裏切りだと思う理由2つ目は、『退職後のコスト』です。
あなたが退職すると当然その後の処理のためにコストがかかります。
- 一人当たりの仕事が増える
- 欠員補充のたえのコスト
- 上司の評価が下がる
迷惑かけちゃうなー、申し訳ないなー、と思うかもしれません。
でも、あなた一人が辞めることで迷惑がかかる会社は、リスク管理ができていないダメダメな会社です
冷たい言い方ですが自業自得なので、気にする必要はありません。
育ててやったのに
転職が裏切りだと思う理由3つ目は、『育ててやった』という意識です。
恩着せがましい考えだな、と僕は思ってしまいます。
見返りに縛られた自己中心的な考えで、一番無視していい理由だと思っています。
育ててもらったかもしれないけど育ったのは自分自身です、くらい強気でいればOK。
嫉妬・自己正当化
転職が裏切りだと思う理由4つ目は、『嫉妬』です。
超シンプルかつ一番多い理由ではないでしょうか?
転職する人への嫉妬であり、転職できない自分への自己正当化です。
- 転職する勇気がない
- 転職できる自信がない
- 転職に反対されてしまう
- 転職できる市場価値がない
俺はこんななのに、お前だけ転職するなんてズルい!そんなの裏切りだ!
という論理だと思いますが、僕には理解できません…
ま、そういう考えになる人もいるということは知っておくとモヤモヤしなくてすみます。
仲間意識
転職が裏切りだと思う理由5つ目は、『仲間意識』です。
これは唯一ポジティブな理由です。
- あなたが辞めると寂しい
- もっと一緒に働きたかった
ずっと仲間だと思ってたのに、転職するなんて裏切りだよ!って感じ。
こういう人がいてくれたら正直うれしいですよね。
というより、こんな風に思ってもらえるようになりたいものです。
転職で裏切り者扱いされたときの対処法
さて、転職を裏切りだと言われる理由はだいぶ理解できましたね?
では、実際に転職することになって裏切者扱いされたときにどうすればいいかを確認していきましょう。
大きく3つにわけて考えます。
- 割り切る
- 動じない
- 感謝する
ひとつずつ見ていきましょう。
割り切る
転職で裏切り者扱いされたときの対処法1つ目は、『割り切る』です。
裏切り者!みたいに言われても受け流すだけ。
平謝りでもいいと思いますよ、どうせ辞めるんだし。
でも、心の中では次のことを思い出してください。
- 雇用契約を変更するだけ
- 職業選択の自由を行使する
そして、何も悪いことはしていない、と強く信じてすべてを割り切りましょう。
動じない
転職で裏切り者扱いされたときの対処法2つ目は、『動じない』です。
目指すところは円満退社ですよね?
嫌な思いをする人が最小限になった方がいいですから。
そのためには、
- 説得は諦める
- 毅然と意思を通す
他人の考えは変えられないので、裏切りじゃないことを理詰めで説明したりしちゃダメですよ。
裏切り者!と言われても、毅然とした態度であなたの意思を貫いてください。
感情的に言い返したり、弱気になって変な譲歩をしたりしないように。
やっぱり転職するの辞める、みたいな方向転換は後々損するのでやめましょう。
感謝する
転職で裏切り者扱いされたときの対処法3つ目は、『感謝する』です。
これはちょっと難しいんですが、
- 退職理由を会社のせいにしない
- これまでの感謝をきちんと言葉にする
不満があって転職を決意したとしても、本当のことを言ってはいけません。
だって、誰も得をしないから。
なので、もしものときのために、誰も傷つかないようなクリーンな退職理由を考えておくと便利だと思います。
そして、とにかく感謝してください。
『今まで本当にありがとうございました。』
『いつも助けてくれて本当にありがとう。』
もし感謝しても文句を言い続ける人がいたら、その時点でバッサリ切り捨てればOK。
転職する罪悪感と向き合う5ステップ
ここまで読んでもらえれば、転職することを裏切りと言われても大丈夫だと思います。
でも、心優しいあなたのことですから、きっと罪悪感を抱くはず。
転職する人のほとんどは罪悪感を抱くので、それ自体は普通のこと。
なので、その罪悪感と向き合うためのステップを紹介します。
- 理解する
- 受け流す
- 変換する
- 前を向く
- 理由を明確にする
では順番に確認していきましょう。
理解する
転職する罪悪感と向き合うための1stステップは『理解する』です。
何を理解すればいいのかというと。
- 罪悪感は誰も得をしない感情
- 罪悪感を抱いても何も起きない
当たり前ですが、罪悪感を抱くのはあなたです。
あなたが心の中で『申し訳ないなぁ』と思っても誰も嬉しくないし、何も起こりません。
ちょっとドライすぎるかもしれませんが、まずは罪悪感とはムダな感情であると理解しましょう。
受け流す
転職する罪悪感と向き合うための2ndステップは『受け流す』です。
罪悪感に限らず、人間の感情なんて時間とともに薄れるもの。
離婚した人も、家族を失った人も、事業に失敗した人も、1~2か月もすればケロッとしてますよね?
罪悪感もそのうち薄れます。
しかも実際に転職して次の職場にいったら罪悪感なんて消え失せるはず。
変換する
転職する罪悪感と向き合うための3rdステップは『変換する』です。
何に変換するのかというと。
罪悪感⇒感謝
罪悪感はムダな感情だし、すぐに消えると言いました。
どうせすぐに消えるなら感謝などのプラスな感情に変換して、まわりの人にありがとうを伝えた方が幸せの総量は増えそうじゃないですか?
前を向く
転職する罪悪感と向き合うための4thステップは『前を向く』です。
罪悪感を抱くということは、少なくとも良い職場だったのではないですか?
だって逃げ出したいような職場だったら、罪悪感など出てきませんから。
申し訳ないな、と思うかわりに、
『素敵な職場でいい経験をさせてもらったな。』
『迷惑をかけないように最後まできちんと仕事しよう。』
みたいな感じで前向きに考えてみるのはいかがでしょうか?
理由を明確にする
転職する罪悪感と向き合うための5thステップは『理由を明確にする』です。
正直言ってなんでかわからないけど申し訳ない、という人もいると思います。
そんなときにはやっぱり理由をはっきりさせた方がいいでしょう。
だいたいこんな感じだと思います。
- 迷惑がかかる
- お世話になったのに
- ボーナスもらったばっか
- ウソついて転職活動してたから
- やっぱり今の職場に未練がある
罪悪感が沸いてきて困っている人が多いと思うので、カンタンに解説したあとに、それぞれの原因に対する対処法も紹介していきますね。
あなたの罪悪感の理由を言語化して解消する助けになったらうれしいです。
迷惑がかかる
転職する罪悪感の理由1つ目は、『迷惑がかかる』です。
ほとんどがこれじゃないでしょうか?
- 繁忙期なのに…
- 仕事が残ってるのに…
- 引き継ぎできてないのに…
- 自分以外にできる人がいない…
繁忙期を避ければいいだけだし、退職までに残された仕事をすませて引き継ぎをすればいいだけ。
あなたにしかできない仕事があるのは、会社のリスク管理不足なのであなたのせいではありません。
属人化された仕事がある場合は、転職活動と並行して脱属人化を上司にお願いしておくことをおすすめします。
お世話になったのに
転職する罪悪感の理由2つ目は、『お世話になったのに』です。
これもあるあるだと思いますが、お世話するのが上司の仕事ですから。
割り切って感謝に変換するしかないです。
逆に考えるとあなたも他の人をお世話してるので、プラマイゼロってことで申し訳ないと思う必要はありません。
ボーナスもらったばっか
転職する罪悪感の理由3つ目は、『ボーナスもらったばっか』です。
これはまったくトンチンカンな理由なので、無視してOK。
なぜなら今回もらったボーナスは1年前~半年前までの半年間の頑張りに対するボーナスだから。
罪悪感というよりむしろ、ボーナスもらってから辞めるように逆算して転職活動をすることをおすすめします。
ウソついて転職活動してたから
転職する罪悪感の理由4つ目は、『ウソついて転職活動してたから』です。
これはウソをついたあなたが悪いww
休むこと自体は労働者の権利だし、休む理由を言う必要もありません。
とはいえ、転職活動に限らずですが、必要のないウソはやめましょうね。
【朗報】転職活動の休みはズル休みじゃない!|休みの口実25選も
やっぱり今の職場に未練がある
転職する罪悪感の理由5つ目は、『やっぱり今の職場に未練がある』です。
人間関係や仕事そのものに未練がある人もいるかもしれません。
そんなあなたは、、、
転職すべきじゃないかも…
というのは僕の勝手な意見なので参考まで。
転職理由を改めてしっかり考えて、家族と相談してから、どうするか決めてくださいね。
転職を引き止められたら?
『転職なんて裏切りだ!許さないぞ!』とまではいかないまでも、退職を引き止められたらどうしましょうか?
心優しいあなたのためにハッキリ言っておきますね。
何を言われても説得されてはいけません
どういうことか?なぜか?を詳しくみていきましょう。
決意は変えるな
責任のある仕事を任されているあなたが転職すると聞いたら、会社は必死に引き止めてくるかもしれません。
- 君がいなくなったら困る…
- 昇給と手当も増やすから…
- 昇進させて役職もつける
でも、何を言われても、どんな魅力的なオファーを提示されても引き止めに応じてはいけません。
レッテル貼られる
理由はシンプルです。
一度辞めると言ったから
当たり前ですが、一度辞めると言った時点で、あなたは『退職しようとした人』、『転職活動していた人』というレッテルを貼られています。
『やっぱり退職しないで残ります。』と意思を変えたところでそのレッテルは消えません。
仮にいい条件を提示されて、退職を辞めて残るとしても、今後ずっとレッテルを貼られた状態で働き続けるのはなかなか辛いはず。
感謝の言葉を
なので、もし会社から引き止められたとしてもきっぱり断りましょう。
ただし、ただ冷たく断っても感じ悪いですよね。
だから、
感謝の言葉を伝える
引き止めてくれてありがたい、という気持ちを素直に伝えましょう。
そして、これまでお世話になりました、という感謝を伝えてください。
転職は裏切りだから○○だ!と言われたら?
最後に、転職は裏切りだと思っている人からアレコレ言われた時の対処法を紹介しておきます。
絶対に大丈夫とまでは言えませんが、法律が根拠にあるのでほぼ安心だと思ってもらっていいです。
半年後にしろ

こんな言い分に従う必要はありません。
民法第627条で、いわゆる正社員の場合、2週間前に申し出ればいつでも退職できる、とされています。(←かみ砕いた表現にしてます)
民法上は2週間前でOKですが、会社の就業規則も確認しておくことをおすすめします。
雇用契約にサインしているはずなので、裏切りだと言われないためにも就業規則に則って、円満退職しましょう。
有給消化はさせない

これも従う必要はありません。
というか、こんな言い分は労働基準法違反です。
少なくとも10日間はちゃんと有給取得してください。
ぐちぐちと文句を言われたら『労働基準法第39条をご存知ないのですか?』と言えばOK。
引き継ぎ終わるまで辞めさせない

これは従う必要はありませんが、努力は絶対に必要になってきます。
引き継ぎは在職中のあなたの仕事です。
転職活動を始めた頃から、自分の業務を整理したり業務フロー化、マニュアル化しておくと便利です。
入社数年で転職したって次で通用しない

強気で無視して転職しちゃってください。
だって、数年働いても他で役に立たないような仕事しかできない会社に用はないですよね。
まともな人ならこんなことは言わないはずなので、無視するのが正解。
【まとめ】転職は裏切りじゃない!罪悪感とはうまく付き合おう
転職は裏切りなのか?というテーマを考えてきました。
最後に改めてまとめておきます。
結論としては、
転職は裏切り行為じゃない
裏切り行為じゃないことは確実なんですが、次の3つは必ず目を通しておいてください。
円満退社のため、あなたを守るために必要なことです。
- 就業規則
- 民法第627条
- 労働基準法第39条
そのうえでも罪悪感を抱いてしまう優しい人がいるはず。
そんなあなたへのアドバイスは、
- 罪悪感を抱いても誰も得しない
- 罪悪感を感謝に変換して伝えよう
- 何があっても引き止めに応じちゃダメ
以上です。
転職先が決まっている人は、気持ちを強くもって会社に報告してください。
転職活動中の人は、事前にできることをして転職活動に集中できるようにしておきましょう。
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