
本記事ではこんな疑問にお答えしていきます。
最初に結論からいっちゃいます。
- 通勤時間と離婚率は相関する
- ただし因果関係とは限らない
- 回避する方法は3つある
結論としてはシンプルですが、根拠となる論文やデータをもとに順番にしっかり考えていきますので、是非お付き合いください。
対処法だけ知りたいという方は↓↓の目次からスキップしてくださいね。
長い通勤時間は離婚率を高める
通勤時間と離婚率という一見関係なさそうな2つの関係を考えていきます。
まず結論から。
長い通勤時間は離婚率を高める
ショッキングな結果ですが、スウェーデンのウメオ大学の研究で明らかになったものです。
通勤時間が45分以上のカップルの離婚率が通勤時間が45分未満のカップルの離婚率と比べて40%も高かったのです。
もちろん英語ですが割と読みやすい論文だと思うので、ざーっとでも読んでみてください。
平均の倍が危険ライン?
さきほどの研究結果をぱっと見た感想として、まずあるのは、
45分って長いの?
片道45分でも普通だと思いますが、スウェーデンの研究結果の45分という境界は往復の通勤時間です。
ちなみにスウェーデン人男性の平均通勤時間は21分に対して、日本人男性は50分…
他の国や女性の通勤時間はこちらに載ってます。

そもそも北欧のスウェーデンでの研究結果が
そのまま日本でも同じ結果になるとは言えないですよね。
とはいえ、2000組の夫婦を10年間も追跡したという大規模調査の結果なので、かなり信憑性は高いことも事実。
平均の倍以上の通勤時間は危険信号
研究結果を全否定せず、でも鵜呑みにもしないとこんな感じの結論になるかと。
○○が傾向を顕著にする
もうひとつ、別の条件がありました。
子どもがいる場合、通勤時間と離婚率の相関はより顕著になるそうです。
つまり、長い通勤時間+子どもありが最も離婚率が高いということ。
子どもが小さいうちは、どちらかが早く帰らなきゃいけなかったり、泊まりの出張ができなかったり、通勤時間が長い方のキャリアに影響するから、と考えられます。
共働きが当たり前の欧米ならでは、な気もしますが理にかなった結果ではないでしょうか。
日本には当てはまらない?
ここで改めて、ウメオ大学の通勤時間と離婚率の相関の結果が日本にも当てはまるのか?を考えてみます。
日本でも共働き世帯が増えてきたとはいえ、女性が家事育児をする世帯が多いのは事実ですよね。
となると、通勤時間と離婚率の関係は、北欧に限った話じゃないの?と思ったからです。
案の定、かなり時間をかけてちゃんと調べましたが、日本人についての同様の研究は見つかりませんでした。
でもだからといって『やっぱりウソか…』ではなく『日本で調査した結果がない』というだけ。
長い通勤時間はストレスや幸福度には明らかに影響しているし、その強いストレスや低い幸福度が離婚率に影響するというのはとても筋が通る話だと思います。
通勤時間長いと絶対に離婚するの?
ウメオ大学の論文には明確な例外事項も書かれていました。
それは、ある条件があてはまる場合には通勤時間と離婚率の間に差がみられなくなるというもの。
その条件がこれ。
- 結婚したときすでに通勤時間が長かった
- 通勤時間が長くなって5年以上たっている
つまり、長時間通勤が夫婦・家族の生活の一部になっている場合は、長い通勤時間は離婚率に影響しなくなるんですね。
わが家にはこれがあてはまっていたので、夫婦仲はまったく問題ないです。
【一般論】離婚の原因
スウェーデンの通勤時間と離婚率の研究を紹介したところで、もっと身近な日本のデータもみてみましょう。
まずは日本の離婚について現実を知った方が、ウメオ大学の研究が日本人にも当てはまるか判断できそうですからね。
さて、ちなみにですが、日本の夫婦が離婚するとき、どっちから離婚を切り出していると思いますか?
ダントツで妻から
予想通りではありますが、圧倒的過ぎてビックリしました。
つまり僕たち夫からすると、離婚はするものではなく突き付けられるものだ、と認識した上で先に進んでいきます。
離婚の理由は何?
で、本題の離婚の理由はどういったものが多いと思いますか?
最高裁判所のデータを見てみましょう。
ダントツの1位は性格の不一致、次いで暴力、精神的虐待ということです。
では、本記事のテーマである通勤時間と離婚率の関係について考えてみましょう。
性格の不一致
長い通勤時間は性格の不一致に影響すると思います。
長い通勤時間を毎日続けていれば当然疲れます、ストレスが溜まります、朝は早く起き、帰りは遅くなります。
そうするとパートナーのちょっとした言動に腹が立つこともあると思います。
心に余裕があれば、さらっと流せた些細なことでもです。
暴力を振るう
長い通勤時間は家庭内の暴力にも影響する可能性があると思います。
もちろん僕個人の感想ではありますが、少なからずストレスが少ない状態に比べれば暴力を振るう可能性は高くなっているはずです。
理由はさきほどと全く同じです。
精神的な虐待
長い通勤時間は当然、精神的な虐待にも影響し得るでしょう。
精神的な虐待をする側への影響はもちろんですが、ストレスが高い人であればきつい言動を精神的な虐待と捉える可能性も高くなると思います。
これも推測でしかありませんが。
すべてが通勤時間とは関係ない
ここまで長い通勤時間が離婚の理由に影響しそうな感じで話してきましたが、通勤時間と関係なさそうなものもあります。
3位の生活費を渡さない、5位の異性関係、6位の浪費は通勤時間の問題というより個人の問題なので関係なさそうですね。
でも大半は通勤時間が影響する
長い通勤時間が影響しそうな離婚理由を合計していくと何と…
全体の50%
つまり、長い通勤時間をなんとかするだけで、離婚の半分を回避できるかもしれないということです。
というのは言い過ぎかもしれませんが、数字だけ見るとそれだけの価値はある問題だと思いません?
無理やりすぎますかww
【対策】通勤時間が原因の離婚を回避
通勤時間が長い人はだんだん不安になってきましたよね。
ここからは長い通勤時間が原因の離婚をどうやって回避するかを考えていきます。
とてもシンプルです。
- 通勤時間を短くする
- 通勤ストレスを減らす
- 長い通勤を日常にする
書き始めるとかなり長くなっちゃうので、ここではそれぞれさらっと確認していきます。
通勤時間を短くする
通勤時間が原因の離婚を回避する方法1つ目は『通勤時間を短くする』です。
リモートワークでそもそも通勤をなくしたり、引っ越しや転職で通勤時間を短くすることができますよね。
通勤ストレスを減らす
通勤時間が原因の離婚を回避する方法2つ目は『通勤ストレスを減らす』です。
物理的に通勤時間を短くできないなら、通勤時間に感じるストレスを減らそうという考え。
具体的には何か他のことに集中するのが一番です。
こちらの記事で有効活用例をたくさん紹介しているので是非見てみてください。
長い通勤を日常にする
通勤時間が原因の離婚を回避する方法3つ目は『長い通勤を日常にする』です。
さきほど紹介したスウェーデンの研究結果にもあった通り、通勤時間が長くてもそれが日常になってしまえば離婚率に影響しないから。
通勤時間を短くしたり、通勤ストレスを減らす工夫をして、なんとか日常になるまで乗り切ってしまいましょう。
僕の個人的な意見としては、そんな無駄な努力を何年も続けるよりさっさと引っ越しか転職した方が効率的だし幸福度は上がると思います。
ちなみに通勤時間と幸せの関係については、こちらからどうぞ。
【まとめ】通勤時間が長いと離婚率は上がる
あくまでスウェーデンの研究結果ではありますが、通勤時間が長い人ほど離婚する可能性が高いという怖い事実があることを認めましょう。
そのうえで、今できることからひとつでも対策をしていきましょう。
だって通勤時間なんかが原因で離婚したくないですもんね。
通勤時間が長い人はホントに我慢せず、ムリしないでくださいね。
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